《ポケモンGO for Good》の可能性を考える ~ソーシャルセクターのARゲーム活用事例まとめました

   

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《ポケモンGO for Good》の可能性を考える ~ソーシャルセクターのARゲーム活用事例まとめました

ついに出ましたね、ポケモンGO!

かつてのドラクエ現象、たまごっち現象もかくやの勢いでムーブメントを生み出しているポケモンGOですが、今日はポケモンGOをソーシャルセクターが活用できる可能性についてまじめに考えてみました。

「そもそもポケモンGOって何なのよ?」を一言で説明してみる。

ポケモンGOを一言で表すと、ユーザーが「自分がポケモントレーナーになりきれる」ゲームだと思います。

スマホを持って街なかをあちこち歩きまわるのが基本的な遊び方です。ポケモンが近くに出現すると、この地図の上に現れます。
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画像はプライバシーに配慮してみました。

エンカウントすると、「草むらからポケモンが飛び出してきた!」のバトルシーンそのままに、スマホカメラが映す目の前の風景の中にポケモンの姿が。
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スワイプの動作でモンスターボールを投げ、無事にあたってつかまえられれば、ポケモンゲットだぜ!ちなみにこのポケモンボール、以外とあてるの難しいです。

…と、いまの20代が幼稚園・小学生だった頃に大流行したゲーム・アニメのポケモン世界を追体験できる、みんなの夢を実現したゲームです。目指せポケモンマスター。

ビジネスセクターからも注目が集まるプラットフォーム

ポケモンGOはただのゲームには留まらず、小売や飲食などの業界をはじめ、商業的にも観光的にも、様々な可能性のあるプラットフォームとして注目されています。
マクドナルドが「ポケモンジム」になるコラボも本日ニュースリリースされました。

マクドナルドがポケモンGOとのコラボ内容を発表。全国2900店舗が「ジム」または「ポケストップ」化
マクドナルドがポケモンGOとのコラボ内容を発表。全国2900店舗が「ジム」または「ポケストップ」化 – Engadget Japanese

“現実を拡張する”AR技術をぜいたくに使ったゲーム

現実の風景にバーチャルの映像を載せて、新しい体験ができる…こういう仕掛けはAR(拡張現実)と呼ばれるものです。

いちユーザーとして遊ぶだけでも面白い題材ですが、ひとつ視点を変えてテクノロジーを活用する側・既存の活動とかけあわせたアイディアを実現する側としての視点で考えると、非営利活動や地域振興・NPO・福祉・地域おこし等のソーシャルセクターにとって、ARはどんな可能性があるのでしょうか?

ポケモンGOはこんなところにも使われている!ポケモンGO for Goodの最新事情

社会課題と非当事者の「心の距離をあっという間に縮める」ためのAR

ポケモンGOを使って、シリアの子供たちは世界に訴える「助けに来て」
ポケモンGOを使って、シリアの子供たちは世界に訴える 「助けに来て」

紛争にさらされた心痛む風景の中で、現地に暮らす人々がポケモンの絵を持ってこちらをじっと見つめています。自分で足を運んだことのない、遠い地域の風景でも、そこにポケモンがいるだけで「すぐ隣の世界の出来事」のように感じられますね……。

ポケモンで気付いた問題意識を、寄付につなげることもできます。ほんの一例ですが、シリアの現状に心を砕いて活動されている団体には例えばこんなところがあります。

シリア支援団体サダーカ

活動の様子、現地の様子はこちらのFacebookページから。
現地の写真や支援者の活動に寄せる言葉をていねいに発信されています。
寄付はこちらから。

支援のお願い of シリア支援団体『サダーカ』
支援のお願い of シリア支援団体『サダーカ』

AAR Japan

AAR Japan[難民を助ける会]はトルコに逃れたシリア難民の支援を中心に取り組まれています。こちらから活動の様子が見られます。

トルコの活動ニュース
トルコの活動ニュース|日本生まれの国際NGO AAR Japan[難民を助ける会]

Yahoo募金

近年の寄付インフラの雄・Yahoo!開設のシリア難民支援への募金ページです。
TポイントやYahoo!ウォレットで寄付ができます。色々な団体を見比べたい方はこちらから。

シリア難民支援 緊急募金
シリア難民支援 緊急募金 – Yahoo!ネット募金

遠く離れたポケモンとポケモントレーナー達にエールを。

「当事者の子どもにアプローチする手段のひとつ」としてのAR

発達障害の方に役立つ。ポケモンGO
発達障害の方に役立つ。ポケモンGO | 障害者 福祉作業所のハンドメイド・手作り品を通販 たーとるうぃず
人間は子供の頃から大人になるまで、人と関わる経験を積み重ねることで社会性を養っています。自閉傾向のある発達障害の子どもにとっての大きな課題は、人に興味を持ちにくく、興味を持てないが故にコミュニケ―ションの経験値を稼げないこと。

こちらの記事では、自閉傾向のある子どもの興味を人とのかかわりに導く手段のひとつとして、ポケモンGOが役に立つのでは?と提案されています。

「今より健康的な暮らしをする」ためのAR

ポケモンGO速報
ポケモンGOをプレイしたら、うつ病が良くなった!との喜びの声が上がってるそうです : ポケモンGO速報 | ポケモンゴー 攻略まとめ

釣りタイトルというか、タイトルから受け取る印象と内容に乖離を感じるので、記事タイトルは明記しませんが……ポケモンGOはメンタルヘルスにも効果がある!という声をまとめた記事です。

これまで外に出られなかった人、外に出るのが億劫だった人が、外の空気を吸って太陽の光を浴びて、ウォーキングをする。健康的な運動によってめきめき体調がよくなりそうですね。
ポケモンGOを手にしたことで、ワクワクしながら外出をするきっかけになっているのではないでしょうか。
予防医学、健康増進をテーマにした活動にも相性がよさそうです。

「普段とは異なる参加者層にアプローチするきっかけになる」AR

【ポケモンGOで犬助け】 動物シェルター「ポケモン探しながら捨てられたワンコの散歩をお願い」と呼びかけ / ネット上で「名案」との声集まる
【ポケモンGOで犬助け】 動物シェルター「ポケモン探しながら捨てられたワンコの散歩をお願い」と呼びかけ / ネット上で「名案」との声集まる

動物の殺処分という大きな社会問題があります。
動物愛護団体の運営するシェルターや保健所では、保護された野良犬・野良猫等の動物が新しい里親を探しながら生活しています。保護犬・保護猫のごはんやトイレ、シェルターの掃除や散歩といった膨大な業務をこなすのは数少ない職員や、動物が好きで志のあるボランティアの方々です。

先行してポケモンGOがリリースされたアメリカでは、ポケモンGOをしながら保護犬の散歩をしませんか?というキャンペーンが実行されたそうです。「ボランティアで犬の散歩」には普段興味を持たない人でも、ポケモンGOを切り口にした犬の散歩ボランティアなら「ついでにやってみようかな」と思ってもらえる可能性は高そうです。
動物愛護分野の活動をされている団体さん、こういう切り口はいかがでしょう?

ただし交通安全と偽物アプリには注意

さいとうも本日さっそく遊んでみました。
歩きスマホによる事故の情報が各所から出てきていますが、これは確かに、うっかり夢中になると危ないかも……というのが正直な感想です。
ただ、「だからやるな」とか「だからアンチ」は詰まらない…せっかくの楽しいおもちゃは、遊びたい。
ということで、楽しいポケモンGOにするためにも、安全なプレーを心掛けたいですね。

  • 探索中はスマホを凝視せず、5秒に1回チラ見で確認。
  • ポケモンと遭遇したら、安全な場所で立ち止まり、両手でスマホを持ったうえでしっかりプレー。

など、安全面には留意しつつ遊びたいものです。

あと、アプリストアに偽物アプリが出回っているようなので、ご注意くださいね。
これからインストールの方は、大手Webメディアlifehackerの記事からどうぞ。

『ポケモンGO』日本で配信開始!ダウンロードはこちらからどうぞ
『ポケモンGO』日本で配信開始!ダウンロードはこちらからどうぞ

テクノロジーには使われないで、利用する

というわけで、これまでに出てきているポケモンGO for Goodな取り組みのご紹介でした。

これまでの活動に新しい切り口をひとつ加えることで、団体に変化が生まれ、新しい風が吹きます。
新たなトライアルは新しい人の巻き込みに繋がり、団体の力になる。流行りに乗っかるのは、大きな波に便乗するほど人や注目が集まるメリットが大きいからです。

なので、「ポケモンGOがすごいからあやかろう」ではなく、自分たちの活動にこう取り込んだらこんなメリットがありそうだから、使ってみよう!という気持ちで、このブームを見ていきたいなーと思います。

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